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 雨音は何もいわずに一つ一つ読んでいく。

 前と右の席で見守る2人。



《死にたくなかったら帰れ》


《3日以内に全校に謝らないとお前に呪いがかかる》


《せめてDに落ちろ》



「………ふむ、なかなか面白い」


「「へっ?」」


「オタクというのはここまで嫌われるのか。それにこれ、不幸の手紙……どーしよ」


「どうって…そんなん気にせんでええんとちゃう?」


「僕、呪いにかか………呪いか。面白そうですな」



 ふむ、と顎に手を当てて頷く雨音に、Sクラスの敵がいなくなるのはもう少し先のこと。



「全部で51通。そんなに暇な人がいたとは驚きです」


「ねぇ、ツラくないわけ?なんでそんなこといってられるの?」


「え?」


「僕たちのせいでこうなってんだから文句いえよ!友達になるんじゃなかったって……いってよ…」


「弥生!」


「今日はサボる」



 なぜ、雨音よりも弥生の方がツラい顔をするのか。
 不思議で仕方ない雨音は睦月に何があったのか聞く。





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