25
雨音は何もいわずに一つ一つ読んでいく。
前と右の席で見守る2人。
《死にたくなかったら帰れ》
《3日以内に全校に謝らないとお前に呪いがかかる》
《せめてDに落ちろ》
「………ふむ、なかなか面白い」
「「へっ?」」
「オタクというのはここまで嫌われるのか。それにこれ、不幸の手紙……どーしよ」
「どうって…そんなん気にせんでええんとちゃう?」
「僕、呪いにかか………呪いか。面白そうですな」
ふむ、と顎に手を当てて頷く雨音に、Sクラスの敵がいなくなるのはもう少し先のこと。
「全部で51通。そんなに暇な人がいたとは驚きです」
「ねぇ、ツラくないわけ?なんでそんなこといってられるの?」
「え?」
「僕たちのせいでこうなってんだから文句いえよ!友達になるんじゃなかったって……いってよ…」
「弥生!」
「今日はサボる」
なぜ、雨音よりも弥生の方がツラい顔をするのか。
不思議で仕方ない雨音は睦月に何があったのか聞く。
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