24
キスされたことは怒らないのか。
貞操観念が低いのか。
心配しても無駄だと思った2人は、唇を拭う雨音をただ見つめた。
「………あ、オムライスが冷めてしまった」
* * * * *
──バサバササッ
「……………」
「うわ、早速来よったなぁ」
「ウザイよね、こういうの」
次の日の朝、早速親衛隊が動いた。
下駄箱の中から溢れる手紙、雨音は何もいわずにそれを拾った。
「あ、雨音?」
「ラブレターもらっちゃった」
「「……………そう」」
メガネで顔は見えないが、無表情でいったことが雰囲気で分かる。
2人は雨音がそれをどうするのか見届けるようで、特に口出しもしない。
周りから浴びせられる非難の声と視線、雨音は実際どう思っているのだろうか…。
《週間様に近づくな》
《この手紙は不幸の手紙です。3時間以内に300人に回さないと…》
《消えろ。死ね》
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