[携帯モード] [URL送信]


 嵐というか地獄というか、まさにCrazyともいえる卒業式は昨日のこと。

 はい、1日たちました。



――"プルルル、プルルル"


「……むむ、ヤヨちゃんから電話っ!」



 朝のニュースをふんふん頷きながら見ていた雨音は、電話の音に気づき、寝室へ急いで戻った。


 ちなみになぜ鳴っただけで弥生と分かったのか。それは、今も流れている着信音のせいだ。
 はい、文面では分かりませんが、あれは携帯に入っていたものではなく、弥生の声です。

 みんなの着信音はそれぞれの声!
 さすが雨音、普通じゃ終わらない。



――ピッ


「おはようございます。新生徒会長の水無月雨音です。今日も1日張り切っていきましょうっ」


『………おはよう雨音。悪いんだけど、っていうか僕を繋ぎとして使われるのは凄くムカつくんだけど、今から生徒会室いって』


「本日は快晴!しかし一部の人の周りでは黒く暗ーい雲が広がっているでしょう」


『………僕がシカトしてあげてるうちに返事』


「はい、すぐ行きますです弥生さん」



 おぉう、怖い…そう普通の音量で呟く雨音に、弥生の黒いオーラはさらに電話口から漏れ出した。



[*前へ][次へ#]

2/23ページ

[戻る]


あきゅろす。
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!