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「いよ!きちった」
「………いい、のか?」
「だって式卯月いない、意味ないもん。……むむ、ちょっと失礼」
ビシッ!と片手をあげて人の隙間から現れた雨音に、卯月はそれはもう嬉しそうに目を見開いた。
そして自分に近寄ってきた雨音の好きにさせてあげる。
よいしょ、と机をどかしたと思えば……キャー、雨音ったら大胆に卯月の膝のうえに座りましたーっ。
「はふぅ…いやー疲れましたな。スキップ大変」
「っ……雨音…」
「んん?…お、今日も赤いですなー。そういえば…」
「…………?」
「もーケンカした?僕見たかったんだけどなーどっち勝った?やっぱうーちゃん?あ、この髪返り血!?」
そうでしょそうでしょ!となんだか嬉しそうに髪に触れてくる雨音に、卯月だけでなく周りもなんのことかと首を傾げた。
今日はケンカなんてしていない。
なのになぜそんな話になった…?
『あ、の…ケンカって、何のこと、スか…?』
ヤーさんが思いきって聞いてみた。
凄い勇気!
みんな褒め称えてますっ!
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