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 見開いた雨音の目の前には皐月のドアップ。
 唇は彼のソレで塞がれていて、息が出来なくなってくる。



「ちょっ、皐月!」

「あ゙ー!雨音っ」


「っ……!っ……!ぷは、んぅ!?んんっ…は、ぁ…んぁっ」



 ヌルッと差し込まれた舌に、雨音はとっさに皐月の服を掴んだ。

 周りからは叫び声が聞こえ、睦月たちも皐月に声を荒げる。



「んぅぅ……は、ぁっ…え、……」


「明日からが楽しみだな」


「皐月さん!!何するんですかっ」


「せや!こないに人がおる所で……俺の雨音にっ」


「ここだからだぜ?てめぇの本性見せてみろ」



 ペロッと口の端を舐めて去っていく。
 閏も申し訳なさそうに頭を下げ、その後を追った。


 ボーゼンとする雨音。



「だ、大丈夫か…?」


「……今のが、もしやもしやのディープキスというやつですかい?」


「そうだけど…本当に大丈夫?」


「うぅむ……あんなに苦しいものだったとは。死ぬかと思った」


「「……………そう」」





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