23
見開いた雨音の目の前には皐月のドアップ。
唇は彼のソレで塞がれていて、息が出来なくなってくる。
「ちょっ、皐月!」
「あ゙ー!雨音っ」
「っ……!っ……!ぷは、んぅ!?んんっ…は、ぁ…んぁっ」
ヌルッと差し込まれた舌に、雨音はとっさに皐月の服を掴んだ。
周りからは叫び声が聞こえ、睦月たちも皐月に声を荒げる。
「んぅぅ……は、ぁっ…え、……」
「明日からが楽しみだな」
「皐月さん!!何するんですかっ」
「せや!こないに人がおる所で……俺の雨音にっ」
「ここだからだぜ?てめぇの本性見せてみろ」
ペロッと口の端を舐めて去っていく。
閏も申し訳なさそうに頭を下げ、その後を追った。
ボーゼンとする雨音。
「だ、大丈夫か…?」
「……今のが、もしやもしやのディープキスというやつですかい?」
「そうだけど…本当に大丈夫?」
「うぅむ……あんなに苦しいものだったとは。死ぬかと思った」
「「……………そう」」
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