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 だけど雨音、皐月じゃなくもう1人を見ている。



「あ、申し遅れました、如月閏です。よろしくお願いしますね」


「……………うーちゃん」


「「………」」



 彼は副会長で皐月の幼なじみ。
 流れるような黒髪と、整った顔はタチからの人気が高い。



「雨音…その呼び方、本人に聞いてからにせぇへん?」


「うむ、そうだな。……いーですか?」


「で、出来れば閏で…」


「じゃ、閏」



((先輩つけないのか!?))


 雨音がつけるわけない。
 でもそのアッサリサッパリした感じは嫌な印象を与えず、閏も気にしないようだ。



「てめぇ一体何者だ」


「え、オタクですけど」


「………自分でいうか、ソレ」


「え、いわないんですか?」



 皐月が黙り込んだ。
 そして見上げてくる雨音をみてニヤッと笑う。



「おもしれぇ……気に入った」


「え?それはそれは………顔、近くね?」


「少し黙っとけ…」


『『イヤァアーッ!!』』





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あきゅろす。
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