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「答辞。本日は私たちのために……はぁ、あのバカのせいで色々狂ったので挨拶は省かせてもらいます。
新生徒会長は突拍子もない子ですが、決して悪い子じゃないので何かあったときは1人ほおっておくようにして下さい。ケガしたくなかったら近づかないで下さい。出来れば危ないことは止めて下さい」
「あっはっは、弥生ってば挨拶忘れたのかな?おバカちゃーん」
「っ…いきなりこんなことになって僕も正直混乱してますが、本人はやるといったら聞かないのであと一年みんな頑張って下さい。僕たちは今日、地獄から解放されます。
以上、別離弥生。……雨音、どうでもいいけどこの式終わったら覚えててよね」
「ラジャッ」
……はい、やっぱり雨音に付き合ってる人は普通じゃありませんでした。
挨拶というより雨音に関する注意と、卒業する者の本当の心の内をさらけ出し、弥生もステージをおりた。
ちなみに卒業生からの贈り物は雨音が作ったわけの分からない劇薬だったのだが、雨音が「僕卒業しないから返して」といったことにより、贈る品はなくなってしまった。
いや、こうして学園の平和は少しだけ守られたのだっ。
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