12 「………お?何をいってるのだねチミたち。僕はほんとは来年3年なのだよ。つまりもとに戻るだけーみたいな」 「「あ……」」 「ねー理事長いいでしょー?僕ね、どうしても会長したいの。もう一年通うからさぁ」 「ギャーやめて雨音はんんん!!やるなら俺にっ」 「うっさい黙ってろ変態!…ねぇ雨音ってば」 弥生の痛烈な一言で睦月撃沈。 こうなれば泣き落としでも何でもしてやる…っ!と思った弥生だが、それよりも先に落ちたのは理事長だった。 元々雨音のやることに口を出してこなかった、学園一の権力者。 うん、まぁ正直雨音が怖かったんだよね。反論して殺されかねないかもって。 でも今、雨音がこの3年で習得した『媚びる』を使われ、落ちたようだ。 キラキラキラ…ッと輝きを放つ瞳に、無邪気な笑顔。 やられた理事長が出した精一杯の結論は…、 『か、会長に聞いてみてくれ』 だった。 今の会長、知ってる人は知っている、岡山日生。 すげー俺様だけどやるときはやる人で、一応雨音も知り合いだったりする。 [*前へ][次へ#] [戻る] |