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 どーしてそんな結果になるの!?
 と周りの目がいう中、雨音は本当に1人でさっさと席に座り、『野菜たっぷりラーメン』を頼んだ。

 もはや肉は使われていない。


 弥生はため息をつきながら雨音の真横に座り、睦月も正面に……あ、弥生の前にズレた。



(ま、真っ正面から見るなんて出来ひーんっ!!)

 キラキラと何かが眩しかったみたいだ。


 そして皐月と閏もやってくる。
 キャーイヤーと悲鳴があがるけど、なんか今日は控え目だ。みんなご飯を零しながら雨音をうっとりと見つめている。



「よっ、久しぶり!」


「……さっき会っただろうが…ったく、今日のこの色気はなんなんだ」


「さっちゃん…それはね、自分を見つめ直してからいうべきだと僕は思うのだよ」


「は…、んだ、俺は色気プンプンってか」


「ミンナソウイッテル。ボクシラナイ」



 カク、カク、カク。
 ロボット以上に鈍い動きで首を振る雨音に、閏は悶えた。

 何かがツボにハマったらしい。
 いつも冷静で穏やかな顔は、今は真っ赤だ。



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あきゅろす。
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