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「人いっぱい。席見当たらない。僕お腹空いた」


「へっ?あ、お…ぅ」



 くいくいと服を引っ張られて睦月は少し顔を赤らめた。


 予測の出来ない行動に惑わされっぱなしだ。



「ちょっと、惚けてないで席確保しなよ」


「しゃーない。窓際譲ってもらおーな」


「うん、早く睦月」



 お腹と背中がくっつきそうだーと脱力気味にいう雨音に、睦月は席を確保しにいく。
 その間も……いや、そんなことをさせたせいで余計に殺気立った。



「ヤヨちゃんヤヨちゃん」


「……………」




「……弥生、弥生」


「なぁに?」


「視線で人は殺されると思うかい?」



 これまた自分よりも上にある顔を見上げながら首を傾げる。

 その姿と聞いてきた内容に弥生は眉をひそめた。



「………ツラい?」


「ツラくない。…けど、鋭いよね。オタクって嫌われ者?」


「そんなの…見た目で判断するやつばっかだから…」


「ほほぅ…弥生や睦月はなんで僕と友達に?」


「っ……」





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あきゅろす。
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