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 珍しいじゃん、捕まるなんて。
 そういいながらあとちょっとというところで特大ビンタをかましたのは弥生。

 え、なぜ彼がここにいるかって?
 それは……弥生だし、ほら、色々?


(ふふ、よく分かってんじゃん)



「……に、しても…なんか今日の雨音…可愛く見えるんだけど」


「頭打ったか」


「うわ、雨音にいわれると本気でムカつく。しかもふざけてないから余計ムカつく」


「む、失敬失敬。いやー助かりました」


「いいよ、……お礼はちゃんともらうから」



 ニヤリ、と微笑む弥生と、ジーッと見つめ合う雨音。

 (うむ、一年後は弥生ぐらいになるな。ふは、そしてもっと高くなって卯月(189cm)を越すのだよ。にしてもヤヨちゃんは女の子みたい。ぷぷ、弥生だからね)


 ……なーんて無表情ながらに思っていると、弥生の顔が近づいてきて首筋にちぅっという音と痛み。



「………ん、うまくついた。今なら僕も雨音を抱けるかも。…試してみる?」


「ノンノン。僕はお腹が空いてるのだよ」



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