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 雨音を見たとたんにブシャーッと鼻血を噴き出した睦月。それに雨音は眉をひそめ、中に入ってティッシュをとりにいった。

 あれだけ血がなんだと騒ぐ雨音も、なぜか鼻血だけはいただけないらしい。


 つか、睦月ってかっこいい友人ポジションなんですが。




「…………ティッシュ」


(※睦月ビジョン

『はい、睦月…僕が拭いてあげるね。鼻だけでいい…?コッチも、いっぱい出したあとに拭く…?』)



「あああアカーンッ!そらアカンー!」


「………ふむ、ティッシュじゃ足りないと。でも僕のタオル…」



 汚れるの嫌だな、と大量出血で死ぬかもしれない人を前にしても、そう思う。
 雨音君は優しくもあり、自分本位でもあるのです。

 だけど雨音大好き睦月君。
 他の人よりも強力に薬の効果が効いているようで、もはやいつもの雨音の姿として捉えることが出来ないようだ。




 ……え?どんな風に見えるか気になる?

 それはね…まるでお風呂上がりのように艶々と光る黒髪。猫のようにキュッとつり上がった目は潤んでいて、上目遣いで何かを訴えている (身長差です)。

 大きく開いた胸元は食べて、食べてというように白く細い体が覗き、雨音の周りはキラキラと本人を引き立てるように光っている。



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あきゅろす。
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