19 「………おぁ、毛虫!ふっほぉー…ぴ、ピンセットあったはず…!」 ガサゴソとカバンを漁る不審者に近づく、2つの不審な影。 そこは不審者の集まりですか。 「………あ、まね…?」 「む?その声は……ははーん、チミもこの毛虫が欲しかったのだね、皐月君!」 「いらねぇよ!何だよ毛虫って!」 「………あれ、違うのか。あ、閏はいる?」 「い、いえ…ご遠慮しときます…」 生徒会の仕事も終わり、寮に帰ろうとしていた皐月と閏が暗闇の中、雨音を見つけたのだ。 白衣が目立ったわけじゃない。 何かが2人を雨音のもとへ引き寄せたのだ。 「おいおい…白衣も似合うじゃねぇか……なんなら裸白衣、っつーのもありだよなぁ」 「ほぅほぅ、それはいかなるもので」 「いかなるって、雨音が服を脱ぎゃいいんだよ。なぁ…なんか、今、すっげぇ雨音を喰いてぇ」 「っ、わ…さっちゃん声エッチ」 「そういう雨音こそ、なんかすげぇ…色っぽいぜ?」 雨音の腰を引き寄せ、誰もが虜になるだろう低ーい声を耳元で囁く皐月。 [*前へ][次へ#] [戻る] |