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 ニヤリ、と無表情でそういい、部屋を出て行く雨音。だが卯月は追いかけなかった。

 なんか……そう、雨音からハンパないフェロモンが出ていて、あれ以上一緒にいると最後までシちゃいそうだったから。



(………実験か何かで変なもん作ったんだろ…)



 まさにその通りである。
 ちょっぴし反応した下半身を抑えるため、卯月はしばらくその場から……いや、移動した。

 だってあの理科室、雨音の匂いとかでいっぱいだったんだもん!オカズにしちゃいそうで、卯月は逃げたのだ。









 さてさて、一方こちらはそんなことを全く知らない雨音君。

 今日はきっと狼男みたいに獣になる日だったんだな。よし、今度調べさせてもらおう。と自分で勝手に解釈をつけ、今校舎を出たところだ。


 口の端を汚していた涎は白衣で拭きとり、鼻歌混じりに寮を目指す。
 なんだかポヤポヤーっと花が飛び散ってるように見えるのは、君があの薬の効力に当てられたからかもしれないね。



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