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ニヤリ、と無表情でそういい、部屋を出て行く雨音。だが卯月は追いかけなかった。
なんか……そう、雨音からハンパないフェロモンが出ていて、あれ以上一緒にいると最後までシちゃいそうだったから。
(………実験か何かで変なもん作ったんだろ…)
まさにその通りである。
ちょっぴし反応した下半身を抑えるため、卯月はしばらくその場から……いや、移動した。
だってあの理科室、雨音の匂いとかでいっぱいだったんだもん!オカズにしちゃいそうで、卯月は逃げたのだ。
◆
さてさて、一方こちらはそんなことを全く知らない雨音君。
今日はきっと狼男みたいに獣になる日だったんだな。よし、今度調べさせてもらおう。と自分で勝手に解釈をつけ、今校舎を出たところだ。
口の端を汚していた涎は白衣で拭きとり、鼻歌混じりに寮を目指す。
なんだかポヤポヤーっと花が飛び散ってるように見えるのは、君があの薬の効力に当てられたからかもしれないね。
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