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「ジャジャン、正解はー……む、スポイトスポイト」
液体を見つめてるせいでスポイトを探すのは手探り。バタンガシャンと色んなものを倒しながら、スポイトを探しています。
──ジュワ…
零れた液体のせいで机が溶けた。
雨音、それくらいじゃ動じません。
「………お、発見。ではこれを、一滴ずつ入れていきたいと思います」
ふっへっへ、と誰もいないのに色々説明する雨音は、これまたよく分からない液体にポツ、ポツとスポイトで垂らしていった。
ボコボコと沸騰している中に消えていく液体………あ、ピンク色になった。
「………むむ?爆発しない……え、嘘、何か出来た感じ?きゃーうっそーあまねうーれーしーいーっ」
プリンプリンとお尻を左右に振る雨音。
きっとここに皐月がいればこういうだろう。
『おい雨音、誘ってんのか?』
(……っ、なんだ…無性に雨音に会いたくなった…)
でもほんとに爆発しないんです。
ピンク色の液体はフラスコの中でグツグツいっていて、どこか甘い香りがしているではないか。
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