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 大掛かりに作られた実験装置の中、色んなものが音をたて、不気味に輝いている。

 雨音は試験管の一つをとり、今熱しているフラスコの中に慎重に注いだ。



「んんっ、んー…………んん?」


──ボォンッ!!


「ぅぷっ!……ケホッ、うむ…また失敗ですな。これがいけなかったか…」



 爆発には動じず、モヤモヤたちこもる煙をペッペと手で払う。

 マスクに手袋、そして "オタク" のときに使用していたメガネをつけた雨音は、先ほどと同じものを作るため、せわしなく動いた。



 つか……怖いよね。
 マッドサイエンティストみたいだよね。




「さて問題です、ババン!ここでこれを入れたらどうなるでしょーかっ」



 ジャン!と掲げるは雨音の作った得体のしれない液体。回答者は誰1人いないのに、ンッン、ンンーンとリズムに乗って体を揺らしている。


 睦月がいたら絶対こういうだろう。
 『なんやこれ、何やこのかわええ生き物ーっ!!』



(………っお…何や、寒気が…)



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