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 ちなみに、皐月へは弥生経由で話が通っている。だが、解剖のとき同様正式な許可をとったわけではないので、処罰をしようと思えば出来るのだ。

 もちろん、あの皐月が雨音にそんなことするわけないのだが。



「あ゙ーもういい。脅されたって報告しても文句はないよな」


「ふむ。そうですな、しーちゃんがそれでいいならそれで。僕は実験が出来ればそれでいーのだ」


「ならいい。俺は悪くねぇ」


「てきとー…」


「ふんふふーん♪きょっおは なっにを しようかなー♪」


「ぶっ…!雨音の歌っとる姿メチャかわ…!!」



 こうして、雨音を止める術はなくなった。だって理事長は口を出してこないんだもん。

 その代わり理科室の手間には、『危険・近寄るな・開けるな・通るな』の看板が作られたのはいうまでもない。








──コポコポ…


 アルコールランプで熱せられ、三角フラスコの中で小さく沸騰している液体。その横で、シューッと蒸気を出すもの。

 たくさんの試験管の中には、透明な液体からピンクや青色のものまで様々なものが分けて入れられている。



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