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 目的を持って作ってるわけじゃないから、余計失敗するのだ。
 絆創膏で埋められた手は痛々しいというより、不気味である。



「………おい、水無月っ」


「ん?…おは、ホストが呼んでる、ご指名だ。なーんですかっ?」


「ホストじゃねぇ霜月だ。忘れてんじゃねぇ」


「しーちゃん」


「………まぁその内忘れるか。つか、お前は何をしてんだ」


「………?」



 え、今? 今のことなの?
 ちょっと分からなくなった雨音は、先生を見上げて首を傾げた。無表情なそれは、慣れてない先生にはちょっとした恐怖だ。

 ぴったり体を近づけている雨音から一歩身を引き、めんどくさそうにこういった。



「放課後だ。他の生徒や教師から苦情が出てんだよ、この俺に」


「……あっ、しーちゃんも実験したいの?うーんでも僕は次の段階に入ってるから1人でやることになるけど…」


「やるとはいってないだろ。止めろといってるんだ」


「…………」


「………おい、水無月」


「……めない、止めないもん!僕は完成するまでやるんだもんっ。うぅ…ふぇぇーむっちゃーんっ」



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