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 すでに酸化だの分解だのして、そこになかったものを作り上げている雨音はやはりある意味天才なのかもしれない。

 一言いっておこう。バカと天才は紙一重だ。



 さて、まずは感覚をとり戻しましょー。
 簡単な実験からです。銅を酸化させたり、混合物を分解してみたり。

 どの高校でもやるような実験から、ね。



「うはは、燃えた燃えた。……んん、完璧ですな」



 日はドンドン傾き、教室は暗くなっていく。夕日とアルコールランプの明かりだけで作業する雨音……、

 ああ、ニヤリと笑った口元が、より怪しさを増しています。








『あ、ほらあの白衣着てるのが噂の…』

『週間様たちにいいよってる平凡でしょ?あれの何が…』

『何って、白衣の時点でヤバくない!?』

『俺聞いたぜ。放課後、あの桜庭卯月の理科室で何かしてるって』

『そういやこの前、ふははってどこからか笑い声が聞こえてきたって…それアイツか!?』

『俺なんかあの部屋から爆発音聞いたんだぜっ』



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あきゅろす。
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