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 突然のことにも関わらず抵抗してこない雨音に気をよくした卯月だが、苦しいというその言葉には素直に反応した。

 はふはふと息を繰り返す雨音が可愛い。
 てか、嬉しい嬉しい連呼する雨音が悪い。


 卯月は再びムクムクと膨れ上がっていく理性に素直になろうとした……が、



──ヨロ…グチャ



「…………あ、」


「っ……」


「ふはは、潰してしまった。こりゃ失敗」



 酸欠でよろけた雨音が体を支えようと手をついた。……カエルの上に。
 そりゃもう、嫌な音をたてて見事に色んなもんが飛び出して。

 それを見た卯月の欲はプシュッと萎えた。てか萎えるでしょ、普通。



「………雨音」


「う?」


「っ…、解剖がしてぇときは、呼べ」


「おぉ………誰をですかな?」


「……………俺だろ」


「む、そりゃそうだ。もーうーちゃんバカだなー」



 いつものような目が笑ってない笑みに、卯月は内心ため息をつく。

 オマケに手にはグチャグチャのナニか。
 このときばかりは卯月も雨音と距離をとった。



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