17
……でもって、今はまた新たに捕まえたカエルの胃を切り開いたとこ。
消化しきれてないバッタに興奮する雨音は、とても恐ろしく見える。
「うーちゃん…」
「…………あ?」
「……たのし?つまんなくない?」
「………雨音といりゃ、楽しいに決まってるだろ」
「へへ、僕もチョー楽しい!こんな楽しいの、初めて」
ニヤ、でもなくニヤリでもない、心の底からの笑顔。
ふにゃ…っと破綻したその顔は贔屓目じゃなくても可愛く、卯月はゴクリと唾を飲み込んだ。
男なのよ、しょせん。
「今まではいっつも1人で、話分かってくれる人いなくて、…でも今は卯月がいる。
これって凄くうれ、…ンゥ!」
──ぶっちゅー!
「んっ…んは、ぁ……う、づきぃ…んぁ、ふ…ぅっ」
「はっ…あ、まね…っ」
「ッ…ふ、はぅ、くる、し…っ!」
「………わる、い…っ」
クチュクチュと、開かれたカエルの横で熱いキス。
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