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覚えておいてほしい。
雨音が何かするときは、その中の誰よりも偉くなるのだ。相手が卯月だろうと会長だろうと、例え理事長だろうと関係ないということを。
さてさて、何だかんだで準備が整ったところで早速始めましょう。
「………メス」
「……………」
「む、卯月ナイスパス!ではいっきまーす」
「っ…ギャアアアア!!やっぱ耐えられへんっ、スマン雨音…っ、帰るぅうう!!」
「…………あ、行っちゃった」
グロいのムリ、カエル可哀想。
ヘタレ全開睦月、リタイアです。
「では改めて…」
──スッ…ススー…
「うっわぁ…よく平気で出来るね…」
「ほぅほぅ、切れ味最高ですな」
アッサリとお腹にメスを入れられるカエル。血は出なかったものの、弥生は盛大に顔を歪めて身を引いた。
だが雨音は続ける。
「本来ならまずは上皮だけ切るんだけどね。血管はもう見慣れてるから飛ばしました」
「…………へぇ」
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