13
「ごめん雨音、いつ、誰が僕もやるっていった?」
「む?………いってないですな。勝手にメンバーに入れました」
「やらないから。解剖なんてキモイことやらないから。とりあえずついてきただけだから」
「おぉう…分かったから黒いのしまってー」
「っ…弥生ズルいわぁあ!」
「な・に・が?」
「………すんまへん」
笑顔の弥生に睦月撃沈。
こうして放課後解剖クラブは始まった。
いそいそとカバンを漁る雨音。
そこから出てきたのは、ペンキやら何やらでとにかく汚れているエプロン。
「エプロンつけるの?」
「うん、服汚れたらやだもん」
「…………似合ってるぜ」
「へへ、卯月あんがと。さてさて、続いてはこちらですっ」
──ジャジャーン
「ってゴム手袋もつけるんかいなっ!」
「時と場合によるのだよ睦月君。ぼさっとしてないでメスとピンセットを用意したまえ」
ビシッと指をさされ、睦月は慌てて道具をとりにいった。
そして卯月にも顕微鏡やら何やらを出すようにいう。
[*前へ][次へ#]
[戻る]
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!