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「うーづきちゃーんっ、あっそびーましょーっ!」
──ザワッ
『ゲェ、またきた!』
『チャン付けかよ…』
「真っ赤な真っ赤なウサギさーん」
『誰か呼んで来いよっ』
『俺やだよ!』
『こえーだろっ』
ババーン!とやってきました、雨音 in 寮。
もはや雨音が来ても誰もケンカは売らず、むしろめんどくさそうに関わるのを避けるようになっていた。
関われば弄りつくされ、
オマケに卯月から制裁を食らうのだ。厄介なことこの上ない。
………と、そこに勇気ある若者が1人。
ヤーさんだ。
『あの人なら部屋ですよ』
「……あ、ヤーさん。ほんと?こりゃどーもどー……うーづきーっ」
『………相変わらずな人だ…』
((うん、うん))
そこにいた誰もが頷いた。
さて、部屋にいると聞いて走ってきた雨音。まるでヤクザの取り立てのようにドンドンとドアを叩き出した。
──ドンドンドン!ドドンドンッ
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