3 ((もう嫌だ、誰かクラス変えてくれ…っ)) うん、まぁ、一番の被害者は同じクラスの子ってことで。 「ウザイウザイウザ………あ、」 「……ん?なんや弥生」 「別に授業でやらなくてもいいんじゃないの、それ」 「……?」 「だーかーら、解剖は自分で好きにやればいいじゃん。放課後なり使ってさ」 今ごろ気づいたその事実。 睦月はなぜ気づかなかったんだとまた頭を抱えた。 雨音と出会ってからそんな姿しか見られない、可哀想なイケメンである。 「ねぇあま 「ナーイスやよちゃん!うん、そーしようそーしよう、解剖同好会なるものを作ってしまおうじゃないかっ」……うわ、ウザ」 「むふふ、放課後みんなで解剖……なぜ気づかなかったんでしょうこんな素晴らしいことに…!」 (さっきまで唸ってたくせに…) 現金な雨音、それが雨音。 弥生の手をとって目をキラキラさせる姿に、睦月は泣いて喜んだとか。 [*前へ][次へ#] [戻る] |