2 『あ、雨音はん…?』 『あー…うぅぅぅぅ…っ!』 『はっ、雨音が壊れてもうたぁあ!』 『ううううう!!』 『……ウザイんだけど』 水無月 雨音、14歳。 ハマるものは数知れず、その小さな体に吸収したものもそこいらの辞典より遥かに凄い。 そんな中、彼が一番好きなのは "科学" だ。解剖も、実験も、天体観測も大好き雨音。 楽しみにしていた解剖がないなんて……雨音、白石化、決定。 「こないに解剖好きとは思わへんかったわ…」 「そういえば、ことあるごとにカエル捕まえて解剖解剖、うるさかったしね」 「俺、雨音がずっとこのままなんて嫌やっ!」 「僕だってやだよ。ジメジメうーうーウザイし」 「もとに戻ってくれぇえ!」 うぉおーと頭を抱えて騒ぐ睦月。 ウザイウザイと真っ黒なオーラで繰り返す弥生。 すでに1ーSはカオスと化していた。 雨音、唸ってて気づかないけど。 [*前へ][次へ#] [戻る] |