24
日にちにして20日近く。
木材が届いたその日から雨音は睦月と作り始め、コツコツとやってきたおかげで今!完成したのだ。
ここまで出来たことに雨音も相当満足いっているのだろう、頬を紅潮させながらブランコに乗った。
「お、倒れへんな」
「むっちゃんむっちゃん、押して?」
「か、かんわえーっ!もちのろんやっ、いくでー…」
──グッ
「ほっほぅ、うひゃ、…おー」
ギッ、ギッと音はたてるものの、壊れる気配もなく雨音の揺れが大きくなっていく。
その顔はまだまだ子供で、ブランコを楽しむ姿に睦月はキュンとする。
(かわええ…かわええよ雨音ー…)
「むっちゃんストップ」
「……へっ?」
「おわっ…と、睦月も乗る?せっかく作ったんだから乗るよね?」
「え、ええんか?」
「ええんよ」
コクンと頷く雨音に甘え、睦月もブランコに乗った。ただし漕ぐのは自分で、だけれど。
それでも初めて作ったものに無事乗れてることが嬉しいのか、睦月も子供のようにハシャいでいた。
「………あ、忘れるとこでした。睦月、止まれ」
「ん、何かあった…ンッ!?」
──チュッ…
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