17 そして顔を洗って朝食を作る。 もうすっかり馴染んだようで、作る時間さえ短縮されてしまった。 「今日は何をするんですか?」 「よくぞ聞いてくれましたうーちゃん!あのね、ブランコ作ろうと思うんだっ」 「……本当に作るわけ?雨音が?」 「うむ、任せたまえ弥生くん」 エッヘン、と胸を張る雨音。 心配そうに見つめる閏と弥生だが、雨音の気持ちは変わらないらしい。 早速、といわんばかりに森へ走っていく。 「ってちょい待ちぃ!」 「くっ…離してくれ睦月…僕は行かなきゃいけないんだ…!」 「そ、そんなん嫌や…ってちゃうわ!どうやって木ぃ取り出すん!」 「…………ノコギリ?」 「無理だろ…」 「変なとこでバカだよね、雨音って」 弥生の言葉にみんなが頷く。 天才というのは、ときに思考がぶっ飛ぶものだ。 by.水無月雨音 結局ブランコの材料は次の日に届くことになり、雨音はつまらなそうに小屋の方へと消えていった。 暇があれば動物の相手をする雨音。 最近ではお風呂に入っても獣臭がとれなくなってきている。 ハッキリいって臭い。 [*前へ][次へ#] [戻る] |