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 ……さてその雨音、ひたすら一直線に進んでいた。



「ヨーロレーイヨー……ホッホ♪」


「ホンマに楽しそうやなぁ…」


「うん、あのね、もう1ヶ月じゃ足りないくらいっ」


「ハマりすぎんのも困りもんだな…」


「ヨッホッホー♪ホー♪」



 スキップ気味に歩く雨音に、2人は少し笑みをみせた。とゆーかもう可愛くて仕方ないらしい。


 ほんとに何もないそこは、歩いているうちに飽きてくるものだ。
 ピタッと雨音の足が止まった。



「「…………雨音?」」


「ふむ、特に変化なしとみた。……よし、進路変更じゃー」


「まだ行くん?」


「行く行く。次あそこ行く」



 あそこ、そういって雨音が指差したのはー……林。森というべきか林というべきか、とにかく背の高い木がたくさんはえたソコ。


 2人が嫌そうな顔をしているうちに、雨音は荷物を漁り始めた。

 双眼鏡、
 方位磁石、
 虫カゴ、
 そしてなぜか鈴。



「……そないなもん、どないすんねん…」


「鈴はカバンにつけるのさ。熊避けってやつだぜイエーイ」




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あきゅろす。
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