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 ヘッと鼻で笑われ、睦月撃沈。


 そんな睦月には興味ないのか、雨音は家の周りをグルグル回り始めた。

 家をみたり、山をみたり、周りを見たり。



「サッチャン、動物がいない」


「あと2時間くらいで来る」


「ふむ、お届けですか」


「ああ」



 ま、仕方ないか、と頷く雨音。
 まだ要求は続く。



「サッチャン、大きなブランコもない」


「……欲しいのか?」


「うん、空を飛ぶんだ」


「よし、作らせ「自分で作れば?」」


「おお、それはいいですな。うは、目標その1!」



 人差し指をピッとたてて。
 だが提案した弥生は頑張ってと知らぬふりだ。



「サッチャン、ク●ラとおじいちゃんは?」


「あれは作り話だ」


「ふむ、じゃあク●ラは弥生でおじいちゃんは閏だね!」


「「………はい?」」


「僕ハ●ジ、睦月ペー●ー。うは、たーのしっ」


「………俺はなんだよ」


「…………………、犬?」



 ちょっと首を傾げて皐月を見た。
 可愛らしい行動に少しキュンときたが、今、なんといっただろうか。

 …………犬?




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あきゅろす。
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