5
ヘッと鼻で笑われ、睦月撃沈。
そんな睦月には興味ないのか、雨音は家の周りをグルグル回り始めた。
家をみたり、山をみたり、周りを見たり。
「サッチャン、動物がいない」
「あと2時間くらいで来る」
「ふむ、お届けですか」
「ああ」
ま、仕方ないか、と頷く雨音。
まだ要求は続く。
「サッチャン、大きなブランコもない」
「……欲しいのか?」
「うん、空を飛ぶんだ」
「よし、作らせ「自分で作れば?」」
「おお、それはいいですな。うは、目標その1!」
人差し指をピッとたてて。
だが提案した弥生は頑張ってと知らぬふりだ。
「サッチャン、ク●ラとおじいちゃんは?」
「あれは作り話だ」
「ふむ、じゃあク●ラは弥生でおじいちゃんは閏だね!」
「「………はい?」」
「僕ハ●ジ、睦月ペー●ー。うは、たーのしっ」
「………俺はなんだよ」
「…………………、犬?」
ちょっと首を傾げて皐月を見た。
可愛らしい行動に少しキュンときたが、今、なんといっただろうか。
…………犬?
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