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右手を皐月に、左手を睦月に引っ張られる。我関せずな弥生は閏を連れて勝手に部屋を決めてしまった。
「キャーヤメテー僕をめぐって争わないでー」
「……楽しそうだな」
「ふはは、楽しい。喧嘩してくれたらもっと楽しい」
「あーもーそないな雨音も好きやーっ」
「わても関西弁好きやー」
無表情のままむぎゅーっと抱きついて。それを皐月に引き剥がされて抱きつかれ、睦月に同じことをされてエンドレス。
始めは楽しんでいた雨音も飽きてきたようだ。
「ねー早く部屋決めようよー。僕、早く遊びたい」
「せ、せやな…やけど、」
「仕方ない…毎日交代で部屋に来い」
「お、よしキタ。んじゃ今日は閏だな」
「「なんでだよ (やねん)」」
スルリと2人の間を抜け、閏の入っていった部屋に入る。
驚く閏に、お構いなしの雨音。
勝手に荷物を広げだした。
「い、色々持ってきてるんですね…」
「あたぼーよ、1ヶ月だもん。やることいっぱい荷物もいっぱい」
「それは?」
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