[携帯モード] [URL送信]
16


「言えよぉっ!!」


 …だからね。さて、今日は編入祝いってことで僕たちが奢ってあげようかな。メインを心に"わざわざ"渡して僕はデザートの方を。もうここで遠慮する辺り心とは違う。


「それじゃあこれか『…ねぇ』…うん、僕が喋ってんのに邪魔する奴は誰かな?」


 はい、その正体は誰かの親衛隊に入っているであろう小さい奴でした。でも話しかけてんのは僕じゃなくて朝佳。昼の文句か…?


『君が編入生の坂井君だよね?可愛いよね、それなりに』


 それなりかよっ!


『でもこいつらと付き合うには不釣り合いじゃない?絶対僕たちの方がいて損はないよぉ』


 ……あぁ、そういうこと。まぁこれは僕たちの問題じゃないな。朝佳がどうにかしなきゃいけないもの。もしここでイジメが嫌でそれを受け入れても僕たちは…文句を言えない。


『楽しく学校に行きたいでしょ?』

「でもっ…心ちゃんとなっちゃんは僕の友達で…っ」

『だから?一緒にいたら狙われちゃうよ?』

「……あーちゃん、いいよ、行って。実際俺らといると目ぇ付けられちゃうかもだし。何だかんだいって顔で決めつけんのがこの学園だからね」


 といっても狙われるのは僕ら。それは言わないけど…。


.

[*前へ][次へ#]

17/147ページ

[戻る]


あきゅろす。
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!