16
「言えよぉっ!!」
…だからね。さて、今日は編入祝いってことで僕たちが奢ってあげようかな。メインを心に"わざわざ"渡して僕はデザートの方を。もうここで遠慮する辺り心とは違う。
「それじゃあこれか『…ねぇ』…うん、僕が喋ってんのに邪魔する奴は誰かな?」
はい、その正体は誰かの親衛隊に入っているであろう小さい奴でした。でも話しかけてんのは僕じゃなくて朝佳。昼の文句か…?
『君が編入生の坂井君だよね?可愛いよね、それなりに』
それなりかよっ!
『でもこいつらと付き合うには不釣り合いじゃない?絶対僕たちの方がいて損はないよぉ』
……あぁ、そういうこと。まぁこれは僕たちの問題じゃないな。朝佳がどうにかしなきゃいけないもの。もしここでイジメが嫌でそれを受け入れても僕たちは…文句を言えない。
『楽しく学校に行きたいでしょ?』
「でもっ…心ちゃんとなっちゃんは僕の友達で…っ」
『だから?一緒にいたら狙われちゃうよ?』
「……あーちゃん、いいよ、行って。実際俺らといると目ぇ付けられちゃうかもだし。何だかんだいって顔で決めつけんのがこの学園だからね」
といっても狙われるのは僕ら。それは言わないけど…。
.
[*前へ][次へ#]
[戻る]
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!