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■ みかけたのは一年前
─冬樹side─



俺は後少しで死ぬらしい。



まぁ、それが生まれた時に決まった寿命なら仕方ない。




入院をしてからは毎日が退屈だった。

……学校も大して面白くなかったけど。



毎日受け付けに座って、
入れ替わる人たちを見る。


私服を着てるから端からみればここに入院してるなんて思わないだろうな。








そんな俺が、あの人を見かけたのは一年前。



いつものように人を見てたら、その人はいた。
だからといって何かある訳じゃない。




ああ…怪我か。


それくらい。





でもその人は定期的に見かけるようになった。


まぁだからといって何かある訳じゃない。




ほんとに、
俺にとってはただの患者の1人だったんだ…。






『おい、てめぇジロジロ見てんじゃねぇよ』







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