○
「………………………そう」
「お前は?」
「さぁ?」
「…またそれか」
こいつは、自分のことを話そうとしねぇ。
なんかあんのか…?
なら聞いちゃいけねぇ…よな。
「…あぁ、ここにも桜なんてあんだな。もうすぐ咲きそうじゃねぇか」
「…………………うん」
「桜、好きなのか?」
「別に」
……………………あっそ。
それからは特に会話もなく、
日にあたりながら時間を過ごした。
そして突然冬樹が時計を見、
「ここまで。じゃ」
そういってまた戻っていった。
え……マジ意味わかんねぇし。
でも…『じゃ』っつーことは少なくとも嫌がってねぇし、会う気はあるんだよな!?
ははっ…俺相当ハマってんじゃん。
その2日後、
また俺は医者の世話になった。
そこにはいつも通りあいつがいて、俺を一度見てから外へ出る。
なんで外なんだ?
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