○ ─朱雀side─ また怪我をしたから、 病院にいった。 いかにもまたか、という顔をされたが金を出してんだから感謝しろ。 「あ………ふゆ、」 え………。 視線が合ったと思ったら、 冬樹は立ち上がって外に出た。 いつもと違うその様子に、 慌ててついて行く。 4月なのにまだ外はさみぃ。 肩をすくめながら歩くと、 冬樹は日のあたるベンチへ座った。 ……横が、ちゃんと空いてる。 ヤベェ…座れってことだよな? 顔がニヤケる。 「…今日は外か?」 「……………」 「風邪は治ったのかよ」 「学校は?」 「……………え?」 「別に」 別にってなぁ… つか学校って何だよ。 それはこっちのセリフだっつーの。 「あー…行かないのかって?ちゃんと言ってる…ケド」 まぁたまに。 退学にはなんねーよう気をつけているが、やっぱりめんどくせぇ。 だが、一応進級はできた。 [*前へ][次へ#] [戻る] |