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でも、確かにコイツのいう通りなんだ。
嫌なら徹底的に無視すればいい、
興味がないなら一々関わらなければいい。
………よく、
分かってるはずなんだ。
『こんなのに聞かなくても俺らが見せてやるぜ』
「え?あー……うん、ありがとな」
一度蹴っても、
市原はまだ見ようとしてくる。
だから何度も何度も蹴ってると、その内違う奴が助け舟を出すんだ。
なんてヒドい奴なんだと、
そんな視線を俺に送りながら。
これでいいんだ………
これで。
そして、何の変わりもなく授業が始まる。
いてもいなくても、
教師にはどっちでもいい存在。
ああいたのか、
ああ休みなのか、
そんな存在。
授業や先生によっては市原がこっちを振り返るが、そこはスルー。
相手にしない。
してはいけない。
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