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バシバシと一般客の肩を叩いて楽しげに話す幸作に、その人は非常に困った顔をしながらも話を合わせている。それを撮影する蒼たち。

もちろんその人のその反応は正しい。幸作自身知らない、…ドッキリのターゲットなのだから。



「なぁ、いつもみたいに俺のこと呼べよっ」

『へぁっ!?いやっ、え…っと』

「ほら、こ?」

『こ?…こ、…コウ?』

「おう!じゃーまたなっ」



ニカ、と笑みを浮かべ別れる2人。その幸作…いや、みんなが着ている服の後ろには、こう印字されていた。



【ドッキリ大成功!】

『な、あ…っ!…んだよおかしいと思ったぜ…』

「…これは確かに心臓に悪いね。知り合いかもしれないのに忘れてる、なんて」

「僕ならまず名前を聞き出しますがね」

(気安く話しかけないで下さい、とかいいそう…)



蒼は声に出さず心の中で思い、呟いた。だが顔に出ていたのかニコニコと笑みを浮かべた朋也が見つめてきて、蒼は気まずくなり戻ってきた幸作のもとへ駆け寄っていく。

創立祭最終日。
今日はようやく全員揃うことが出来、一般客に対し小さなドッキリをちょこちょこと仕掛けていたところだ。ドッキリ、というよりはイタズラにも近いが、人を怒らすほどのものではないため、目立ったトラブルもない。


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あきゅろす。
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