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「ではどんなドッキリにするか決めないとですね。おバカさんが易々と引っかかり、なおかつその場を思いっきり混乱させるものがいいですねぇ」
「いっそのこと拓のこれ、みんなの前でバラすのがいっちゃんいいドッキリだと思うぜっ」
ははっ、とふざけ半分でいってのけた幸作に、ついに拓は堪えきれなくなり、酷いみんな!と泣きながら部屋を出ていった。
帰ってきたときに冗談だといえば、きっとまたそこで赤く腫らした目を滲ませることだろう。
「チキンっつーかなんつーか…」
「みんな嫌い!とかいってれば乙女系ともいえるよな。あ゙ー…あとで部屋で慰めてあげなきゃ…」
「ほっとけ。もう少し見た目に近い性格になんなきゃ困るだろ、1人で解決させろ」
「おや、友人思いですね、大沢」
「うぜぇ」
(おお…たっくんのことちゃんと考えてるんだ)
意外、というか、やっぱり優しいというか。めんどくさい、なんていいつつも見捨てない豊に思わず小さな笑みを浮かべていると、何笑ってんだと頭を小突かれてしまった。
カァ、と顔がほんのり赤くなる。
「…うぁーヤバい、何今の…っ」
「や、やったじゃんか蒼。そうだ、創立祭とか誘ってみればいんじゃね?」
「え゙っ、や、でも…」
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