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「炭酸だと少しばかり腹も膨れる。よし、コーラを買うといい、青野!」

「えっ、いやあの、おれお茶…っ」

「僕はグレープにしよう。オレンジは微妙だ、おすすめはしない」



完璧な持論をぶつけ、炭酸を勧めてくる経理に蒼は全てを諦めた。次からは絶対一緒には買わないと心に誓い、渋々コーラを買う。それを見て満足げに経理は頷き、炭酸グレープを買って先に部室へ戻っていった。



「…嫌いじゃないんだけど、なぁ」



今はお茶の気分だった。
でも買ってしまったものは仕方ない。我慢しよう、と蒼もそのあとを追おうとして、入れ違いにやってきた豊に驚き足を止めた。



「ぶ、部長も何か買うの?」

「…ああ、アオはコーラか」

「あはは…お茶がよかったんだけどねー。いやほんと、橋爪先輩色々凄いわ」

「あいつと買いもんはいくな、うぜぇから。…おら」

「へ?…え、っと…何スか部長さん」



ん、と差し出されるペットボトル。ラベルは緑。蒼が本当は飲みたかったお茶が入っている。

蒼はキョトンとそれを見つめ、豊に視線を戻した。頭にハテナを浮かべる蒼に豊は舌打ちをし、蒼が持っていたコーラを奪い取る。



「うぁ、それおれの…っ!」

「だから、これやるっつってんだろ」

「お茶…え、でも」


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あきゅろす。
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