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「うるさいって意味ですよ分からないんですか?さすが計算しか能がないだけありますね。大沢に持ち上げられて入部したおバカさん」
「バカ、だと…!?計算が出来るこの僕がバカなわけないだろう、ははっ。大沢はこの僕の頭脳に頼ってきたんだ、なぁ?」
「あーはいはい」
「ふん、ほら見ろ」
「そうやってすぐ気をよくするとこがバカだといったんですが。…このバカと同じ2年、向島朋也ですよろしくお願いします」
くすり、と笑って蒼を見つめる朋也。その視線に蒼は大きく肩をビクつかせ、いいようのない寒気に居心地が悪そうにお尻を動かした。
朋也は敬語を使ってはいるものの、経理とクラスは違うが立派な先輩だ。赤茶のセミロングに、微笑んでいるうちは美人な狐目の、敬語を使うどこか独特な空気を持った人。
独特というか、怖いオーラを出しているというか。事実元ヤンであり、今は落ち着いたとはいえ怖く見えるからとわざと敬語を使って人で遊んでいる時点で、もはやまともではないが。
「はいはいっ!俺は脇本幸作、1年でっす!スポーツ大好きで、背はこれからまだまだ伸びると信じてますっ」
4人目は幸作。
お調子者、ともとれる挨拶を元気よくし、爽やかな笑顔を浮かべてみんなを見回した。
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