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「…たっくん遅いなー…」



ここ最近…というより、性格がバレてからは今までとは対照的に何よりもすぐ部屋に帰ってくるようになった拓。

部活のあと大概みんな一緒に帰るのに、近くの子に捕まりそうになったら速攻逃げて先帰ってきていたほどだ。


とはいえ今日は休日。
部活もなければ、拓がどこへ誰と出かけていようが蒼には関係のないこと。蒼はのんびりテレビでも見て暇を潰そうとリモコンに手を伸ばしたところ、…で。



――ガチャ、

「…た、ただいま帰りまし、たぁぁ」

「あ、お帰りーてかなんで敬、語…」

「こんにちは蒼くん、遊びにきましたよ」

「と、トモ先輩…!?」

「うっ、うぅ、ごめん蒼オレでは断りきれなくてっ」



既に半泣き状態の拓が引き連れていたのは、にっこにこ笑顔の朋也だ。蒼は目を見開きながらもソファーから立ち上がり、謝ってくる拓の背中を撫でて朋也に腰掛けるよう勧めた。



「も、もしかしてずっと2人一緒だったんですか…?」

「まさか。寮の入口で会ったので、連れてって下さいとおど…お願いしたまでですよ」

「は、はは…とりあえず飲み物…麦茶でいいですか?入れてきます」

「お、オレ着替えてきても大丈夫…?」

「うん、いって少し落ち着いたらおいでよ」


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あきゅろす。
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