23 「ふふ、見せつけてくれますねぇ」 「ツラいぜ…拓慰めてくれー」 「えっ、お、オレ!?」 「うぁ、ご、ごめん幸作っ」 幸作にとって、少しの間だけどいい夢が見れたのは確かだ。 けれどやはり悔しいので、しばらくはこれで2人をからかい遊び尽くそうと思うのであった。 …とはいえ、豊はそんなこと気にするような性格ではないのだが…。 「…アオ」 「んー?」 「久しぶりに今夜、泊まってけよ」 「っ…や、優しくしてくれる…?」 「さぁな、発作が出ねぇ程度にはしてやるよ」 「じゃあ、…いく」 「ゔぁー蒼ぉー!」 「見せつけてくれますねぇ」 ああほんと、彼らの青春はなんて甘酸っぱいのだろうか。 道に迷ってそれでも自分を信じて突き進む。 若い力は、きっとどこまでもいけることだろう。 ――END―― [*前へ][次へ#] [戻る] |