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豊は、酷く傷ついたような、けれどこれまでにないほど怒ったような顔をしていた。



「どういうことだ…」

「何のことだよ。俺たち付き合ってんだからキスぐらいするって。2人だってすんだろ?」

「っ…アオも少しは拒め、クソッ」

「や、え、…したのおれからだし…」



どうしたの豊。
蒼が問いかけるも、豊は幸作を睨みつけるだけで応えてはくれず、やがて花梨の手をとってその場から立ち去ってしまった。

部屋いくぞ、と花梨に声をかけていた豊を見て蒼は思う。
ああ、抱くのか、と。

少し悲しいような気まずいような、もうどうでもいいような。そんな矛盾した感情を奥にしまい込み、蒼は震えている拓へ慰めの声をかけるのであった。







「い、痛いよ豊くんっ、待って!」

「チッ、…花梨、俺はもう十分待ってやった。今日…抱くぞ」

「え、ええっ!?/// まっ、まだ心の準備とかあの、待ってよ豊くん…っ」

(ほんとに僕のこと好き、なんだよね…っ?)



乱暴な扱いや、ここ最近の豊の様子にどうしても不安になってしまう。

今までは花梨の心の準備が整うまでキスやちょっとしたお触り程度で止めてくれていたが、ついに、抱くのだという。


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あきゅろす。
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