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しかしそんな思いも、近づいてきて壁に手をつき、蒼を閉じ込めた朋也に一気に吹き飛ぶ。

いわゆる壁ドンというやつか。
しかし壁についた手の下は隙だらけで、蒼は引きつった笑みを浮かべながらそこからスルリと抜け出した。

…しかし。



――ドンッ

「いっ、…た、うわっ!?」

「僕はね、人のモノには手を出さない主義なんです。蒼くんをずーっと狙ってきましたが…ふふ、ようやく独りになってくれましたねぇ」

「いや、いや、あの…いつもの冗談ですよねっ?」

「初物ではないのが残念ですが、植え付けられた大沢の全てを僕で塗り替えるのもまた楽しそうですね」



屈んだところを押し倒され、その上に朋也が跨がり蒼を押さえつけた。

確かに以前、朋也は人のモノには手を出さないといっていた。しかし今は、ちょうど、関係を切ったところだ。



「慰めてあげましょうね、蒼くん」

「ひっ、…ン、んー!んんっ、…ふ、やめっ」

「ふふふ、怖いですか?泣いていいんですよ、蒼くんの泣き顔は本当に可愛らしくてエロくて、大好きなんです」

「っ…ふざけ、…うぁっ!ゃ、トモせんぱ…っ」

「そのうち気持ちよくなりますって。あまり暴れないで下さい、手が出ちゃいますから」


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