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泣きそうな顔でへらりと笑い、2人の関係に終止符がうたれた。たった1年、されど1年。生まれてきて一番楽しくて幸せだった1年だなと思うし、付き合ったことは後悔していない。

それに、別れたことだって。
いつかくる別れが今きただけのこと。

蒼はまだ困ったように立ちすくんでいる豊へ花梨のもとにいっていいよと声をかけ、悪い、といいながら去っていくその背中を見つめた。


(…ほら、やっぱ豊は優しいんだ)


もっとバッサリ切り捨ててくれたらよかったのに、こちらに気を使うから少しだけ期待してしまう。

でもそれももう終わり。
何も友人に戻れないわけではないし、蒼には豊だけ、というわけでもない。寂しくなんか、ない。



「…ふふ、あーおーくん」

「っ!…と、トモ先輩!?なん、どうし…っ」

「いえね、部活がないのにこちらにいく大沢を見かけたもので、何か面白いことでもあるのかなーとコッソリついてきてたんですよ」

「え…じ、じゃあ今の…」

「ええ、バーッチリ見てました。蒼くんてば強がっちゃって、なんて、…僕好みなんでしょうねぇ」

「ひっ、と、トモ先輩…!」



ニマニマと狐目をさらに細め笑顔で近寄ってきた朋也に、聞かれていたのかと少しだけ恥ずかしくなる。


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あきゅろす。
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