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「…れ?なーにしてんだ拓」

「あ、え、えと…っ」

「誰かいんの?部活で使うっていって出てってもらえば…」

「や、そうじゃないというかそうといいますか…っ」

「ハッキリしねーなぁ、なんだっつー…の゙!?」



部活で使っている空き教室の前。オロオロとなぜか廊下で彷徨いている拓がいて、ハッキリしない態度に幸作が痺れを切らして中を覗き、すぐさま顔を引っ込めた。

どうしたんだろうと蒼も覗き込もうとすればなぜか2人に止められ、なんでだ、と思っている内に残りの先輩2人もやってくる。



「楽しそうなことしてますね、蒼くんイジメなら僕も混ぜて下さい」

「いや違いますからっ。なんつーか、中に人が…」

「部外者ですか?そんなもの追い出してしまえば…おや」

「僕にも見せないか!…って、大沢じゃないか。ん?そっちの女は誰だ?」

「「あぁ゙ー…」」



なんの躊躇いもなく中に入っていく経理の言葉に、拓と幸作がしまった、という顔をする。

中には久しぶりに部活に顔を出した豊と、女…いや、柚木花梨がいるのだろう。だからこそ2人は気を使って、蒼を中に入れまいとしていたのだ。



「2人ともありがとう。…橋爪先輩、女じゃなくて男ですよ。な、柚木くん」

「は、はいっ!柚木花梨っていいます、初めましてっ」


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