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「大沢は化け物ですか」

「俺に不可能はねぇ」

「そ、ゆー向島先輩もはえー、し、息乱れてね、しっ」

「ふふふ、これくらいは何とも」

「ぜはっ!げほっ、はぁ゙っ!あ、おのっひきょ、だ、ぞ…っ、ゔぇっ」



飄々とした朋也とは真逆に息をするのもツラそうな経理。運動は苦手なのだろう。ビリになったのを認めたくないのか、走ってもない蒼を標的にし、睨みつけてきた。

ビクリ、と蒼の肩が揺れる。だがそんな経理をあざ笑うように、豊はクツクツと笑いを零した。



「担がれたらアウト、なんてルールあったか?」

「いっ、いやだが!」

「そもそも蒼くんは喘息持ちで走れませんし、経理が担いでビリになったならまだしも、そうじゃないでしょう?」

「っ…み、認めんぞ!」

「あ、あー…じゃ、あの、ジュース代くらいはおれが…やっぱ卑怯かなとは思いましたし」



そろー…と手をあげて提案する。だがそれに賛同するのは経理だけ。豊はもちろん、朋也も拓もズルをしたなんて思ってないのだから。

何よりも、部長がそれを許さない。



「金を出すのは経理。それが嫌なら部費で出せ」

「部費?部費だと?それじゃ意味がないだろう。大体…」


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あきゅろす。
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