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するり、と頬を撫でるイヤらしい手つきに蒼は顔を真っ赤にしたのち青ざめさせ、ブンブンブンと首を横に振った。何を撮るのか具体的にはいわなかったが、聞かなくても想像がついてしまったのだ。

避難するように豊や幸作の後ろに隠れた蒼は、しっかり撮って下さいね、と仕掛けにいく朋也にそれでもカメラを向けるのであった。



――…ドンッ

『っ、すいませ、…え』

『う、腕、腕が…っ!』

「おや、また取れてしまいましたか。すいませんねぇよく取れるんですよ」

『お、お化け屋敷とか、ですか…?』

『すげ、ビビったぁー』

「お化け屋敷?いえ違いますが…よくあることなんですよ。まぁすぐ生えてきますから」



見てて下さい、と朋也は取れてしまった右腕を前に出し、そこを見つめた。ごくり、と息を飲み、その2人だけでなく近くにいた人もそれを見つめる。朋也の後ろにいる人はこれがドッキリだと分かってはいるものの、やはり興味深そうに朋也の腕を見つめた。

…すると、どうだろうか。
確かに切れたところからうごうごと腕が伸びてきているではないか。



『ひぃぃっ、ど、どうなって…』

『偽物だろ、偽物っ』


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