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「う、わっ!?」
「この6人でやっていく。めんどくせぇから仲間割れはすんなよ」
「そういやさぁ、この部活って何やんのー?オレよく知らねーまま入ったんだケドォ」
「ぁ…おれも。昨日もいったけど、運動系はちょっと…」
「喘息持ちだもんな。体育とかもやべーんじゃねーのっ?」
幸作のいう通りだ。
体育なんてまともに受けたことはない。疲れない程度に卓球やバドミントンを少しやっただけで、あとはほとんど審判役だ。
もう幼いころからずっとなので、出来ないことをそんな気にはしてないが。
「…"総合部"、それがこの部活の正式名だ。別名、"なんでも部"」
「「なんでも部?」」
「人にいわれるままに俺が動くとでも?俺は俺のやりてぇことをやる、そのための部活だ」
部長である豊がしたいことをみんなでし、楽しく適当に部活をして過ごそう、というのがこの部活のモットーだ。部活はしておきたいが、人の下につくのは嫌だ。したいことをしたい。そんなワガママから出来た部活。
その理由や内容を知らなかったみんなは唖然と豊を見つめたが、豊はニヤリと笑みを浮かべるだけ。
「は…はは、まぁ、暑苦しい部活になるよりはマシですけど」
「緩いのだーいかーんげーい」
「ふん、僕も好きなことをさせてくれるなら別に構わないがな」
「俺も。このメンバーなら楽しくなりそうだしなっ」
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