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兄貴
他にも紹介したいことはあるんだけどとりあえずはこれで止めとこっ。また追々ね。


「そろそろ教室戻ろうか」

「うん。俺もうヘトヘトー」


体育は好きだし、それしか出来ないからついつい張り切っちゃうんだよねー。


「…あれ?兄貴からメール来てる…」

「兄貴って…会長さん?」

「ん」


俺の兄貴、海野黒鵐はこの学園の生徒会長だ。

俺とは違って181cmもあって、かっこよくて頭がいい。俺の両親共に元モデルだったらしくて…なぜその血は俺に受け継がれなかった?


とにかく!かっこよくて人気があるの。
だからなるべく学園では話さないようにしてる。兄弟っていっても嫉妬してくるやつはわんさかいるから。

…兄弟なのにおかしいよね。
それよりもメールメールっと。


【今日は何もされませんでしたか?母さんから荷物が届いてます。取りにこれますか?】


お袋か…たまーに色々と送ってくんだよね。


【RE:分かった!夜行くね】


っと、よし。


「また部屋に行くのか?」

「うん、行ってくる」

「見つからないようにな」

「サンキュー」


…そして夜、ほとんどの人が寝静まったであろうころに俺は部屋を出た。

同室の人とはあんまり話さないんだ。
誰かの親衛隊みたいで…あまりいい気はしない。

あ、ちなみに鴇は1人部屋なんだよ。
いーよなー…。


それにね、兄貴も1人部屋。生徒会の人は必然的にそうなるらしくて、凄い特別扱いされてるんだ。
だからそこに行くためには専用の鍵が必要。それを持ってるのは限られてるんだって。


──ピンポーン


「兄貴こんばんはー」

「ああ…よく来てくれました。入って下さい」

「おじゃまー」


ちなみに兄貴は敬語が癖なんだそうです。


「…で、今日は何が届いたの?」

「チョコですね。私は食べれないんで全部持って行って下さい」

「わーい、ありがと!」

「ははは…燕は本当に可愛いですね」

「んなっ…俺は可愛くないしっ」


全く…兄貴は絶対におかしい!兄貴だけじゃなくて親も鴇も。こんな平凡を可愛いっていってくるんだ。

だからこそ俺の夢は男前になること!
小さいころから "俺" じゃなくて "僕" っていいなさいとかいわれてきたけど…絶対嫌。


鴇みたいにかっこよくなるんだっ!


「今日はもう遅いですし…泊まっていきますか?」

「うんっ!一緒に寝ようよ」

「そうですね、たまにはいいかもしれません」


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